太陽光発電とセットで考えたい蓄電池の価格を解説
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太陽光発電とセットで考えたい蓄電池の価格を解説
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太陽光発電とセットで考えたい蓄電池の価格を解説

太陽光発電は、自然のエネルギーを電力に変えることができる魅力的なシステムです。災害が多い日本において蓄電池とセットで導入することにより、万が一の停電時にも対応することができます。また、現在すでに太陽光発電を設置している利用者のなかには、「さらに節約できる方法を実践したい」「効率よく利用したい」と考える方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、太陽光発電との併用で多くのメリットが得られる蓄電池について詳しく解説します。2023年6月時点の価格相場やコストもご紹介しているので、導入後のシミュレーションがしやすくなるでしょう。導入時の注意点もあわせて確認してください。

太陽光発電に使う蓄電池の価格相場

蓄電池を設置する際は、用途による電池の使用する容量等によって、価格も変動します。生活環境を考慮して、適切なものを見極めましょう。家庭用蓄電池の市場シェア率が高いリチウムイオン電池を例に、設備費用の相場や価格の傾向について解説します。

 

リチウムイオン電池の価格相場は100万円~300万円

家庭用に利用されるケースが多いリチウムイオン蓄電池は、製品そのものの価格はメーカーや電力の容量、機能などによって異なります。一般的な家庭用蓄電池のサイズでは、設置費用込みで100万円~300万円程度と考えておけばよいでしょう。

※但し、その家庭に最適な容量は異なるため、価格にも幅が出ますし、安価な蓄電池は、機能面で劣るため、長期で使用することも考慮して選択をしましょう。

リチウムイオン蓄電池の寿命や保証期間も、製品によって違います。蓄電池の導入を考える際は、価格だけではなく機能についてもチェックしておきましょう。停電時の出力方式などは、重要な項目です。

また業者によってはローンを組むことも可能です。卒FITに備えていなかったという方も問題なく蓄電池を導入することができるでしょう。災害補償にも対応しているので、急に初期費用が無駄になる心配もありません。

 

2021年から価格は値上がり傾向

リチウムイオン電池の価格は2021年末から値上がり傾向にあります。2020年頃までは継続的に値下がりしていましたが、近年になって蓄電池の需要増加、原料となる半導体不足といった理由が重なったことで販売価格が高騰している状況です。実際に家庭用蓄電池を販売するメーカーでは蓄電池の値上げが行われており、当面の間は値上がりが続くと考えられます。

本体以外の費用も必要

蓄電池を設置する際は、電池の種類にかかわらず設置費用・工賃が発生するので、本体代のみでは設置できない点を理解しておきましょう。設備を整えるまでの費用は設置や工事を依頼する業者によって異なりますが、サポート体制が万全な業者に依頼するのがいいでしょう。 

 

蓄電池を維持するために必要なコスト

蓄電池は、一度設置したからといって永久的に使えるわけではありません。定期的なメンテナンスが重要で、不備があれば修理する必要があります。導入したあとにかかるコストは事前に把握しておきましょう。メンテナンス費をはじめ、蓄電池の継続利用に必要なコストについて解説します。

メンテナンス・修理費用

電力を蓄えたり放電したりする蓄電池は、さまざまな部品が複雑に構成された機器です。部品のひとつひとつが、年数が経つにつれ劣化します。定期的な点検の有無は、製品寿命に影響する要素です。基盤の腐食や電線の損傷など、使用年数が多くなるほど故障のリスクが高まる点を認識しておきましょう。

長期間活用したいのであれば、しっかりとしたメンテナンスが必要です。費用はメーカーや修理業者により異なります。購入後に保証が受けられるケースも多いため、導入を検討しているならプラン内容もあわせてチェックすると安心です。

業者によっては初期費用にメンテナンス費用も含まれている場合があるので確認してみましょう。

 

交換費用

蓄電池の寿命は15年~20年といわれています。正しいメンテナンスをしていれば基本的に15年以上は使用することができるでしょう。

ただし、具体的な平均寿命は蓄電池の種類や使用環境によって異なります。本体価格が安い場合、寿命が短い場合が多いため、本体価格と交換頻度のバランスがよいと感じられるものを選びましょう。

蓄電池の購入に使える補助金

家庭用蓄電システムに補助金が出るという話を聞いたことのある方もいるかもしれません。補助内容・期間ともに都道府県・市区町村単位によって変わるため、蓄電池の導入を検討している方は、自分の住んでいる地域の情報を確認してみましょう。

東京都を例にあげると以下の条件であれば、補助を受けることができたという事例があります。

 

・2021年度以降の補助事業における補助対象機器として登録されている

・都内の住宅に新しく設置された補助対象機器である

・2023年4月1日から2028年3月31日までの間に補助対象機器を設置すること

・蓄電システムの機器費用が蓄電容量1kWhあたり20万円以下である

・都および公社の他の同種の助成金を重複して受けていないこと 

 

蓄電池のみを設置する場合の補助金額は、以下の2つのうち少ない金額のほうが一戸あたりの上限と定められています。

 

・蓄電容量6.34kWh以上:15万円/kWh(最大120万円)

・蓄電容量6.34kWh未満:19万円/kWh(最大95万円)

太陽光発電と蓄電池を設置するメリット

太陽光発電の設備のみでは、余剰電力は売却するしかありません。蓄電池を導入すれば、電力代のさらなる節約や災害時の備えができます。太陽光発電・蓄電池を併用することで得られるメリットを3つご紹介します。

災害への備えになる

通常の電気システムでは、停電時に電気をつけたり家電を動かしたりできません。蓄電池は一定量の電気をためられるため、配電が停止しても電力を供給できます。

普段は意識しない方も多いかもしれませんが、非常時には大いに役立つでしょう。2018年に発生した北海道胆振地方東部地震のあとには、蓄電池を購入する人が増加する傾向も見られました。「停電しても大丈夫」という安心感を増すために、有効な対策といえます。

余剰電力が貯められる

蓄電池の目的は「発生した余剰電力をためる」ことです。ためた電力は、夜間や日中の悪天候時などに利用できます。

余剰電力は売電することもできますが、太陽光発電を導入してから10年が経過すると、これまでと同じ買取金額は保障されなくなります。「FIT(固定価格買い取り制度)」とはエネルギーの価値を国単位で決定する制度で、10年間は定められた金額が反映されます。参考として、2023年度の買取金額は1kWhあたり16円(10kW未満)です。

10年経過後も余剰電力を売ることはできますが、期間終了前より価格が下がるケースが多いため損に感じる方もいるでしょう。

一方、最も安いプランで1kWh(120kWhまで)につき、東京電力の電力使用料金は19円91銭で、最も高いプランだと30円となります。その他の地域の基本料金は、東北電力の電力使用料金は18円58銭、中部電力の電力使用料金21円33銭、関西電力の電力使用料金17円91銭、九州電力の電力使用料金は18円28銭(2023年6月現在)です。電力使用料金は全国的に値上がり傾向にあることから、余剰電力は全て売却せず、蓄電池でためて自家消費したほうがお得だということが分かるでしょう。

設置費用を抑えられる

太陽光発電と蓄電池の設置工事は一度に実施することで設置費用を抑えやすくなります。個別に工事を行う場合は2回分の工事費用が発生し、太陽光発電用と蓄電池用のパワーコンディショナが合計2台必要です。一方、一度に設置工事を行う場合はハイブリッドパワーコンディショナを設置することで太陽光発電と蓄電池を1台のパワーコンディショナでカバーできます。ハイブリッド型は電気の変換効率が高く、太陽光発電で得られた電気を効率的に蓄電池へ充電できることが特徴です。充電した電気は自家消費もしくは売電して月々の電気代節約に使えるため、太陽光発電と蓄電池は合わせて設置することで費用節約につながります。

太陽光発電と蓄電池を設置する際の注意点

これから蓄電池の導入を検討している方は、2つのポイントをおさえておくと安心です。太陽光発電との相性のみならず、設置スペースや充電回数に対する配慮も重要といえるでしょう。本体価格以外にも注目する要素はあります。ここからは、注意点をチェックしていきましょう。

シングル発電・ダブル発電の選択には注意

太陽光発電や蓄電池のメリットを発揮するために、シングル発電とダブル発電の違いを理解しておきましょう。設備の導入時にいずれかを選択します。2つの違いは「売電中にどこから電力を供給するか」という点です。それぞれの仕組みと適する環境を把握しておきましょう。

なお、2019年度からは発電方法に関わらずFIT単価が維持されるようになりました。設置費用や周辺環境等に応じて適した方法を選びましょう。

設置スペースを確保する

すでに太陽光発電設備を導入している方は、既設の機器に追加するかたちで蓄電池を設置するのが一般的です。蓄電池本体のほかにパワーコンディショナが複数必要になるケースもあるため、どのくらいのスペースを要するか確認しておきましょう。

蓄電池だけでも一定のスペースは必要です。エアコンの室外機程度のサイズをイメージするとよいでしょう。近年は小型タイプの蓄電池も増えているので、十分なスペースが確保できない場合でも導入を検討できます。

 

充電回数に限りがある

蓄電池は、電力を充電してから放電するまでをひとつのサイクルとしています。何度でも繰り返せるものではなく、充放電回数に制限がある点に注意しなければなりません。充放電可能回数が少ないほど、本体価格も安くなる傾向にあります。

1回の充放電がどのくらいか分かれば、何年くらい利用できるかはっきりするでしょう。充放電を繰り返すと、蓄電できる容量が減っていきます。寿命を予測したうえで発電量に適した機器を選ぶことが大切です。ちなみにリチウム蓄電池の平均サイクル数は6,000~12,000回です。

まとめ

2023年6月現在、シェア率の高いリチウムイオン蓄電池は災害に備えて導入する方が増えてきています。大災害が起こった際でも蓄電池を導入することにより、停電時にも電気を利用することができます。コスト面を最重要視して、導入を検討している方がいるかもしれませんが、安いものを購入して、保証やアフターサービスが十分でなく、失敗してしまったというケースも少なくありません。信頼できる業者に相談の上、環境や利用状況にあった蓄電池を選ぶことが大切です。

太陽光発電や蓄電池に興味がある方、導入を検討しているという方は、ぜひリベラルソリューションにご相談ください。業界内では最大手、かつ16年の歴史を持ち、沖縄を除く全国に支店を持っております。

また多数の過去実績からあなたに最適なプランをご紹介します。初期費用についてはローンにも対応しているため、予算面含めお気軽にご相談ください。

 

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