家庭用蓄電池の寿命はどれくらい?蓄電池の種類別で異なる寿命の年数や長持ちさせる方法について解説!
LIBERAL SOLUTION
MAIL
家庭用蓄電池の寿命はどれくらい?蓄電池の種類別で異なる寿命の年数や長持ちさせる方法について解説!
蓄電池

家庭用蓄電池の寿命はどれくらい?蓄電池の種類別で異なる寿命の年数や長持ちさせる方法について解説!

光熱費の節約や環境保護を目的として自宅に太陽光発電を設置するケースが増えています。太陽光発電で発電した電気を貯めておくための蓄電池も年々に需要が高まっています。

 

自宅に太陽光発電を設置するにあたり、蓄電池をセットで導入することを検討している方もいるのではないでしょうか。蓄電池を設置することにより、発電した電気を蓄えることができるため、電気代を抑える事ができたり、災害時に対応できたりします。しかし、自宅に蓄電池を設置するときには寿命が気になるものです。

 

そこでこの記事では、家庭用蓄電池の寿命や、寿命を伸ばす使い方についても詳しくご紹介いたします。購入前に確認しておけば、利用スタイルにピッタリの蓄電池を選ぶのに役立つでしょう。

 

蓄電池の寿命は10年~15年が目安

家庭用蓄電池の主流となっているのは、リチウムイオンバッテリーです。家庭用蓄電池として用いられる場合、寿命の目安は15年~20年といえるでしょう。

 

蓄電池の容量と寿命には関係があり、容量が大きいものほど寿命が長くなる傾向があります。容量が大きい蓄電池は1回の充電で長時間使え、劣化しにくいためです。家庭用蓄電池を購入するときには、自分の電気の消費量を把握して、それぞれにあった商品を購入するため、容量についてもチェックしておきましょう。

 

蓄電池の寿命を表す単位について

蓄電池の寿命を表すときには、「サイクル数」と「使用期間」という2つの数値が用いられます。それぞれの単位がどのような意味を持っているのかを理解すれば、蓄電池を選ぶときに役立つでしょう。ここでは、サイクル数と使用期間について詳しく解説していきます。

 

充放電のサイクル数

蓄電池が空の状態からフル充電を行い、空になるまで使用すると1サイクルです。寿命として記載しているサイクル数とは、このサイクルを何回繰り返すと性能が劣化するかを示しています。蓄電池の主流となっているリチウムイオンバッテリーの寿命は、おおよそ6,000~12,000サイクルです。

 

寿命と判断される充電容量や、サイクル数の算出条件はメーカーごとに異なるため、購入前にひととおりチェックしておきましょう。

 

使用期間

頻繁に充放電を繰り返さないタイプの蓄電池は、サイクル数ではなく使用期間で寿命を表します。停電対策として設置されている非常用電源などがこれに該当するでしょう。使用期間とは使用開始から寿命までの期間を示すもので、家庭用蓄電池の場合は15~20年がひとつの目安です。

 

家庭用蓄電池のなかには15年保証がついているものがあります。寿命を気にする場合は保証期間が充実しているものを選ぶのがおすすめです。

 

蓄電池の種類で異なる寿命年数

蓄電池の寿命は種類によって異なります。一般的に用いられている「リチウムイオンバッテリー」・「鉛蓄電池」・「NAS蓄電池」・の3種類の寿命を見ていてきましょう。

 

リチウムイオン蓄電池

リチウムイオンバッテリーは、2023年時点において家庭用蓄電池の主流です。紹介する3つの蓄電池の中で最も、家庭用蓄電池に向いているものと言えます。正極側にはニッケル・コバルト・マンガンからできている複合金属酸化物を、負極側には炭素を電極として使用しています。電解質として用いるのは六フッ化リン酸リチウムなどのリチウム塩です。

 

リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高いため、小型で軽量な蓄電池を作れます。一方で、家庭用蓄電池は高性能ゆえに、費用もそれなりにします。中には値段設定が低い家庭用蓄電池もありますが、本体価格は安くても、耐用年数が短く、中長期的にみるとコストが増えてしまう実例もあるので、注意しましょう。

 

リチウムイオンバッテリーの寿命は6,000~12,000サイクル・15~20年程度なので、購入前にはきちんとチェックしておきましょう。

 

鉛蓄電池

鉛蓄電池とは、鉛と電極として使用した蓄電池です。正極側に二酸化鉛を、負極側に海綿上の鉛を電極として使用し、電解質には希硫酸を使用します。

 

放電性能が安定しているため、大電流を求められる用途でも、小電流を継続的に供給しなければならない用途でも使用可能です。電極に使われる鉛の価格が安いので、製造にかかるコストが低いというメリットもあります。

 

鉛蓄電池はほかの蓄電池より重くなるのがデメリットです。このデメリットがあまり気にならない自動車用バッテリーとして多く用いられています。

 

NAS蓄電池

NAS蓄電池は寿命が比較的長いことが特徴です。正極側に硫黄、負極側にナトリウムが使用されていることからNAS蓄電池と呼ばれています。電解質にはファインセラミックスを使用しているため、希硫酸を電解質として用いる鉛蓄電池より安全性が高いのも大きなメリットです。

 

エネルギー密度が高く、鉛蓄電池より小型で軽量になっています。NAS蓄電池の寿命は4,500サイクル・約15年とされており、前述した鉛蓄電池と同程度の寿命といえますがリチウム電池よりは短いと考えられています。停電対策用のバックアップ電源として用いられることが多くなっています。

 

寿命を迎えた蓄電池はすぐに買い替えなければならないのか?

蓄電池に設定されている寿命は、使えなくなるまでのサイクル数や期間ではなく、蓄電容量が減少するまでの目安を示すものです。

 

家庭用蓄電池の場合は、寿命に達したからといってすぐに使えなくなるわけではなく、性能が低下すると考えましょう。寿命に達すると、以前より蓄電池を使える時間が短くなったり、充電の効率が下がったりします。蓄電容量に問題がないように見えても、コンピュータや基盤が故障して使えなくなることがあるので注意が必要です。

 

蓄電池の寿命を最大限に延ばす使い方

蓄電池は使い方を工夫すると寿命を延ばせます。寿命を伸ばすためにチェックしておきたいポイントは、「設置環境を考えること」と「過放電・過充電を避けること」です。

 

ここでは、蓄電池の寿命を延ばすためのポイントをご紹介します。できるだけ長く使いたいと考えている方は、あらかじめ確認しておきましょう。

 

直射日光を避けた場所に設置する

リチウムイオンバッテリーを使用した蓄電池は、高温環境に弱いのが特徴です。蓄電池が高温の状態で充放電を行うと、一般的な環境で使用しているときより劣化します。したがって、できるだけ高温にならない場所に設置するのがおすすめです。

 

屋外設置型の蓄電池を導入する場合、高温環境になる原因のひとつが直射日光です。直射日光が当たる場所は家庭用蓄電池を設置するのに不向きなので、できるだけ日陰になるところを選びましょう。

 

建物の北側など、1日のうちで日陰になっている時間が長いところに設置するのがおすすめです。高温になる場所が多い場合は、屋内設置型の蓄電池を設置するという方法もあります。適切な場所に設置するためにも、信頼できる設置業者と綿密に打ち合わせることが大切です。

 

過放電・過充電は寿命を縮めやすい

リチウムイオンバッテリーは過放電や過充電に影響を受けやすいという特徴があります。蓄電池が空の状態で放置すると過放電となり、電圧が降下して劣化の原因になると言われています。蓄電池が空になったらそのまま放置せず、すぐに充電することが大切です。

 

満充電になっているのにもかかわらず充電を続ける過充電も劣化の原因になります。蓄電池本体が高温になってさらに劣化することもあるため、十分に注意しましょう。蓄電池には満充電になると充電をストップする制御機能が搭載されていますが、念のために満充電のまま放置しないことをおすすめします。

 

過放電・過充電を避ける蓄電池の選び方

過充電・過放電を避けるためには、適切な蓄電池を選ぶことが大切です。ここでは蓄電池のかしこい選び方をチェックしていくので、購入前に確認しておくとよいでしょう。

 

蓄電池を選ぶときに注意したいのが「使用する電力量」と「蓄電池の容量・出力」です。それぞれどのようなポイントに注目すればよいのかご紹介します。

 

使用する電化製品の出力を確定し使用時間を想定する

適切な容量の蓄電池を選ぶためには、所有している電化製品がどの程度の電力を消費するのかを計算しておく必要があります。

 

消費電力が大きい電化製品は、エアコン・IHクッキングヒーター・洗濯乾燥機・電子レンジなどです。機種によって消費電力が異なるため、自分が所有している電化製品の消費電力をマニュアルなどで確認しましょう。

 

消費電力が判明したら、どの機器をどの程度の時間使用したいかを考えます。消費電力と使用時間が決まったら、消費電力に使用時間を掛けて必要な電力量を求めましょう。一例として、以下に挙げた電化製品を3時間使いたい場合について見ていきます。

 

・エアコン(1.2kW)

・冷蔵庫(350W)

・照明(150W)

・パソコン(600W)

 

消費電力の合計は2.3kWで、これらの電化製品を3時間動かす場合に必要な電力量は6.9kWになります。この場合は6.9kWが最低限必要な蓄電池の容量といえるでしょう。

 

ワンサイズ大きい容量と出力の蓄電池を選ぶ

必要な容量を計算できたら、ワンサイズ大きい容量と出力の蓄電池を選択します。前述した例の場合、7kW程度のものではギリギリになるので不適切です。9.1kWや11.2kWなどのワンサイズ大きいものを選びます。ある程度余裕を持たせておけば、使い切って過放電になる可能性を減らせるでしょう。

 

より長い時間電気を供給できるので、停電が長引くなど非常事態に備えるという面でもおすすめです。また、エアコンやIHクッキングヒーターを動かすためには200ボルトの電圧が必要になることが多いため、200ボルトに対応した蓄電池を選びましょう。

 

蓄電池は容量、機能によって価格は変わりますが、値段だけで購入を決めてしまうと、中長期的にみると損をしてしまう可能性があります。保証期間や導入後のアフターサービスなど、様々な角度から導入を検討して、それぞれに適した家庭用蓄電池を導入することが非常に大切です。そのためには「安くします」という業者よりも、整合性の取れた数値を元に、具体的に導入のメリットを示すことのできる信頼性の高い業者を選ぶことも必要です。

 

まとめ

東日本大震災後に需要が高まっている家庭用蓄電池ですが、災害時に備えられるだけでなく、太陽光発電とセットで導入することにより、電気代を抑えることができます。大きな買い物ですが、売電収入、臨時収入があるため、月々の負担額が軽くなります。必要のない無駄な電気代を払わずにローン返済に充てることができるため、将来への不安も軽減することができます。

これから蓄電池を設置しようと考えている方は、価格だけで購入を決めるのではなく、ライフスタイルに合ったものを選ぶためにも信頼できる業者に相談することが大切です。

 

リベラルソリューションでは、教育されたスタッフ が太陽光発電や家庭用蓄電池の導入をトータルプロデュースしています。

 

業界大手だからこそできる全国支社への展開によって、トラブル時の迅速な対応や保証も充実しているので、安心して利用したい方にもおすすめです。ライフスタイルに応じて最適なプランをご提案させていただきますので、これから蓄電池を導入しようと考えている方は、ぜひリベラルソリューションにご相談ください。

 

関連記事一覧

  1. 蓄電池

    蓄電池の耐用年数はどれくらい?寿命を縮めない使い方も紹介

    家庭用にも普及が進んでいる蓄電池は、節電対策、環境対策、災害対策面で家庭に大きなメリットをもたらします。蓄電池の導入を考えている方の中には蓄電池の耐用年数はどれくらいか気になる方もいるのではないでしょうか。

     

    そこでこの記事では、耐用年数とは何かを踏まえながら、蓄電池の耐用年数と特性を種類別にご紹介します。併せて寿命を縮めない蓄電池の使い方も見てみましょう。正しく理解すれば、家庭にあった蓄電池を選ぶ際に役立ちます。

     

    2023.11.15