太陽光パネルの廃棄はどうすればよいか?いくら必要?パネル以外の廃棄は?
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太陽光パネルの廃棄はどうすればよいか?いくら必要?パネル以外の廃棄は?
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太陽光パネルの廃棄はどうすればよいか?いくら必要?パネル以外の廃棄は?

自宅あるいは産業用として設置する太陽光パネルは、さまざまな理由で廃棄処分しなければならないことがあります。実際に廃棄を検討する前にどのように廃棄すればよいか知っておきたい方もいるのではないでしょうか。廃棄する上での正しいステップやかかる費用を知っていれば、いざ廃棄するとなっても慌てなくて済むでしょう。

 

そこでこの記事では、太陽光パネルの廃棄方法や注意点、廃棄する前に検討したいことを紹介します。

 

太陽光パネルは産業廃棄物

太陽光パネルは、有害物質である鉛、カドミウム、セレンなどを含んでいることから、産業廃棄物として適切に処分しなければなりません。決められた方法で廃棄しなければ法律違反となり、懲役刑や罰金が科せられることもあります。

 

国はこの点を問題視し、太陽光パネルの適正処理を目指して該当業者に対して情報提供することに注力し始めました。

 

(参考: 『東京都環境局 産業廃棄物の不適正事例』:https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/industrial_waste/improper_handling/case.html)

 

太陽光パネルの廃棄処分は必ず専門業者へ委託しよう

太陽光パネルを撤去することになった場合、自分で作業に当たるのは危険です。撤去作業や廃棄処分は、知識のある専門業者へ委託しましょう。ここからは、自分で撤去する危険性と専門業者の選び方を紹介します。

 

太陽光パネルの撤去作業は非常に危険

素人が太陽光パネルを撤去しようとすれば、さまざまな危険が伴います。以下が危険である理由です。

 

・接続を切るための専門スキルが必要となる(電気遮断など)

・高所作業となる(屋根の場合)

・放置するとショートする恐れがある(パネル単体が発電するため)

・重量物である

・ガラスが割れる恐れがある

 

撤去費用や廃棄費用はかかりますが、安全に太陽光パネルを撤去するには専門業者へ委託するのが無難です。

 

不法投棄の温床にならないために

太陽光パネルの処理に関する知識が不十分だったり、適切な処分を行わずに相場より安すぎる委託料で請け負ったりする専門業者も存在します。そのような業者に依頼すると、太陽光パネルが不法投棄される恐れも考えられるでしょう。

 

不法投棄のリスクがある専門業者を避けるためには、免許の有無を確認するのも方法のひとつです。地球環境を守るためにも、太陽光パネルの廃棄を依頼する専門業者は慎重に選びましょう。

 

太陽光パネルを廃棄する業者とは

施工業者が太陽光パネルの撤去から処分まで、全ての工程を請け負うのはレアなケースです。パネルの回収や撤去が施工業者の役割となります。太陽光パネルの廃棄の委託先は、家屋などの解体業者となることがほとんどです。

 

太陽光パネルの廃棄にかかる費用

 

一般的には、太陽光パネルを廃棄する場合、撤去にかかる費用と廃棄にかかる費用が必要です。処分するパネルの枚数や設置状況、全撤去の場合は廃棄後も住み続けるのかなどによって、かかる費用は異なるでしょう。ここからは費用の詳細を紹介します。

 

住宅用の屋根上設置の場合

太陽光パネルを廃棄した後も、その家に住み続ける場合は屋根の修理代が発生します。そのため、トータルで必要な金額も多くなることを理解しましょう。また、費用は設置場所の広さや太陽光パネルの枚数などによって異なります。以下が、太陽光パネルの廃棄にかかる費用の詳細です。

50kW以上の産業用の場合

使用するパネル数などによっても廃棄にかかる費用は異なりますが、一般的に50kW以上の産業用の場合は、1kWあたり2万円程度の費用がかかるといわれています。例えば、50kWの太陽光パネルの廃棄にかかる費用は100万円程度です。

 

相見積もりで適正価格を知る

廃棄が決まったら、複数の業者から見積もりを取りましょう。業者によって見積額に大きな差が出ることも予測されます。最低2社~3社の相見積もりを取れば、費用の中央値が分かるため安心です。適正価格かつ、実績豊富で安心して任せられる業者を選びましょう。

 

廃棄費用を積み立てておく

太陽光パネルの廃棄が決まっても、お金が用意できなければ先に進むのは難しいでしょう。産業用の場合、廃棄費用の積み立ては義務付けられています。家庭用でも撤去や廃棄だけでなく、撤去に伴う家屋の修理なども必要となれば費用は安くありません。支払いに困らないためにも、計画的に費用の積み立てをするとよいでしょう。

 

太陽光パネル以外の廃棄について

太陽光発電システム全てを撤去する場合、太陽光パネルだけでなく他の設備も廃棄することになります。設備の種類やそれぞれの適切な廃棄方法を知っていれば、スムーズに廃棄手続きを進められるでしょう。ここからは、太陽光パネル以外に廃棄するパーツを紹介します。

 

支柱や架台はリサイクル資源

以下のアイテムはリサイクル資源として処理場で分類されます。場合によっては、処分業者が解体業者から買取することもあるようです。ただし、解体費や処分費から差額が引かれることはほとんどありません。

将来的に懸念される太陽光設備の大量放棄に向けて、国はガイドラインを制定するなど対策を講じている最中です。

 

パワーコンディショナ

パワーコンディショナは粗大ごみとして処分できます。これ以外にも、電子機器類、モニター、メーターなどは処理場へ持っていけば処分可能です。ただし、自治体によって扱いが異なるため、持ち込む前に確認しましょう。処理能力が高い処理場を保有する自治体へ持ち込む場合、かかる費用は他の自治体に比べて安く済むケースが多いようです。

 

ケーブルは業者が買取る可能性もある

解体業者へ費用の値引き交渉をする場合は、ケーブル類の買取について言及するとよいでしょう。一部のケーブルの芯には銅が使用されており、銅を目的に買取を実施する処分業者も存在します。解体業者が処分業者へケーブル類を買取ってもらい、収入を得ていることもあるので確認してみましょう。

 

解体費にかかる費用を安くしてもらうには、その差額分を安くしてもらえないか交渉するのもひとつの方法です。

 

太陽光パネルを廃棄した後の注意点

太陽光発電システムを撤去したり、太陽光パネルの廃棄が済んだりしたことで気持ちが一段落する方は多いでしょう。しかし、住宅用の場合は廃棄後に設置していた場所に何か問題は起きていないか、産業用の場合は今度の土地活用について見直す必要があります。ここからは、廃棄後にどのような点に注意すればよいのか確認しましょう。

 

屋根からの雨漏りはないか

住居用の太陽光パネルは屋根の上に設置することから、撤去により屋根に何らかの問題が生じていることもあります。例えば、解体業者の不手際による瓦割れ、架台を固定していた箇所に穴が残っていたことによる雨漏りなどが生じるなどのケースです。雨漏りが確認できた場合は、できるだけ早く委託した専門業者へ連絡しましょう。

 

土地の再利用を計画する

産業用の太陽光パネルを野立てで設置した当初は、土地の地目を雑種地にしていることが大半です。撤去後もそのままの地目にしておくと、高い固定資産税を支払い続けなければいけません。

 

撤去後、産業用の太陽光パネルを設置する予定がない場合は、山林や畑などといった地目に変更する必要があります。廃棄する前に、どのように土地を有効活用するか考えておくとよいでしょう。

 

太陽光パネルの廃棄を検討する前に考えたいこと

太陽光発電システムは長寿命の設備ですので、長く運用すればするほど利益を生み出します。廃棄を検討する前に、どうすれば長く使用できるか一度考えるのがおすすめです。太陽光パネルは活用の仕方次第で、時代のトレンドとなっている持続可能な生活を可能にします。ここからは、廃棄の前に一度検討したい太陽光パネルの活用方法を確認しましょう。

 

太陽光パネルは長寿命。生かす方法を検討しよう

一般的に太陽光パネルの寿命は30年以上とされています。長寿命であることから、運用がうまくいかない、老朽化したから撤去したいと簡単に決断するのはもったいないかもしれません。

 

メンテナンスは、設置して1年後は1年目点検がありますが、それ以降は5年目、9年目と高い頻度ではありません。高い費用を支払って設置したものだからこそ、生かす方法を模索するとよいでしょう。

 

家庭用の主電源として使う

FIT制度(固定価格買取制度)満了後は、売電収入について多くは期待できません。運用目的で導入した方は、その後どうするべきか迷いが生じるかもしれません。

 

FIT満了後も有効活用したい場合は、太陽光発電システムを家庭用電源として使う方法がおすすめです。自家消費を目的に運用すれば、電力会社からの買電量を減らせるため光熱費を軽減させながら生活することもできます。買電費用も年間で考えると高額になるため、支出を減らしたい場合は視野に入れるとよいでしょう。

 

蓄電池を設置して電気自動車や非常用に利用する

最近では、太陽光発電を蓄電池とセットで活用する方法がトレンドとなっています。10kWh以上の家庭用蓄電池を導入すれば、電気自動車の充電が自宅でできたり、非常用電源として夜間にも電気を使用できたりとメリットも豊富です。

 

停電になっても大容量の蓄電池を保有していれば、普段通りに近い生活も実現できます。乳幼児や高齢者と同居している場合は、大容量の家庭用蓄電池を導入すると非常時も安心です。夏の熱中症へのリスクも大きく減らせるでしょう。

 

また、電気自動車の場合、外の充電ステーションなどを使用すると会員費などが取られてしまうことから、維持費がかさんでしまうと悩んでいる方もいるでしょう。自宅で充電できれば、電気自動車の経済性を最大限生かせます。

 

太陽光発電と長くうまく付き合うにはリベラルソリューションで相談を

これから太陽光パネルも含めた太陽光発電設備の大量投棄が懸念されます。長寿命であり、メンテナンス頻度も少ないことから、基本的にはやむを得ない場合を除いて廃棄以外での活用方法を考えるのがおすすめです。うまく活用すれば、自家消費をメインにした光熱費0の生活が送れるかもしれません。

 

リベラルソリューションは、丁寧なヒアリングでお客様の思い描いた通りの環境作りを実現できるのが強みです。それぞれの状況を把握した上でのシミュレーションの提供により、思い描いた通りの節電生活が実現するでしょう。太陽光パネルの活用方法で迷った場合も、トータルなサポートが可能なリベラルソリューションへご相談ください。

 

早い段階で相談いただければ、よりお客様にマッチしたスマートライフプランが提案できます。

 

まとめ

太陽光発電に必要な太陽光パネルやその他の設備は、適切な方法で廃棄しなければいけません。自分で撤去したり、廃棄したりせず専門業者へ委託する必要があります。

 

しかし、将来的な太陽光設備の大量廃棄への懸念も無視できません。太陽光パネルは長寿命なので、廃棄の前に今一度活用方法を検討するとよいでしょう。

 

リベラルソリューションは、太陽光発電、蓄電池、スマート電化などご家庭に必要なエネルギーをトータルでサポートしています。お気軽にご相談ください。

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