蓄電池の失敗例から学ぼう!なぜ失敗するのか?何を理解しておくべきか?
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蓄電池の失敗例から学ぼう!なぜ失敗するのか?何を理解しておくべきか?
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蓄電池の失敗例から学ぼう!なぜ失敗するのか?何を理解しておくべきか?

太陽光発電と蓄電池を組み合わせると、日常生活だけでなく災害時にもメリットを実感できます。一方、人によっては「導入は失敗だった」と感じるケースがあるようです。失敗の原因やその対策が分からず、導入を悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では、蓄電池の設置で失敗してしまう原因について詳しく解説します。明確な理由が分かると、リスク対策も練りやすくなるでしょう。後半では、蓄電池を販売・施工する会社の選び方も紹介します。

 

なぜ蓄電池で失敗が起きやすいのか?

プランやメーカーの選定など、蓄電池導入が失敗に終わってしまう要因はさまざまです。具体的には、主に以下のケースが考えられます。

 

・導入プランがライフスタイルに適していない

・製品を十分に比較できていない

・保証サービスの内容を確認していない

・売電収入にこだわり過ぎている

・蓄電池の寿命を想定できていない

 

例えば、太陽光発電システムと併設の場合、発電量に見合わない蓄電池を設置しても導入費用を思うように回収できません。また、蓄電池の寿命を知らないまま導入し、「メンテナンスや交換コストが高い」と感じることもあるでしょう。失敗しないためには、準備段階から入念なリサーチが重要といえます。

 

よくある蓄電池の失敗とその原因

蓄電池を導入する際は、「なぜ失敗する可能性があるのか」を理解することが大切です。蓄電池だけでなく太陽光発電システムが影響するケースもあるため、幅広い視点から考えられるよう失敗のパターンをチェックしておきましょう。具体的な原因を5つ解説します。

 

蓄電池の導入後に太陽光の発電量が低下した!

蓄電池設置後、太陽光発電の発電量が低下するというトラブルは、蓄電池の中でもハイブリッドタイプと呼ばれる製品で主に発生します。ハイブリッドタイプとは、太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナをひとつにまとめて、電気の変換効率向上を図れるものです。

 

ハイブリッドタイプの蓄電池を導入する場合は、回路の数に注意する必要があります。例えば、回路が4つある太陽光用のパワーコンディショナで発電していた家庭なら、それまでと同様に4つの回路を持つハイブリッド型パワコンの蓄電池を設置するのが適切です。2つや3つの回路の製品を導入すると、回路が少なくなった分発電量も減少します。

 

このような結果を避けるためには、太陽光発電や蓄電池に関する知識が豊富な会社に任せることが大切です。安さやコンパクトさにこだわって自分の判断だけで選ぶと機能性低下をもたらし、後悔してしまうかもしれません。蓄電池を初めて導入するときだけでなく、買い替え時にも注意しましょう。

 

安いはずの深夜電力で電力を貯めても電気料金が安くならない!

蓄電池を導入する目的として、以下のような方法によって電気料金の節約を挙げる方も多く見られます。

 

・日中は太陽光によって発電した電力を使い、蓄電は夜間に電力会社から供給される割安な電力を使う

・お得な深夜電力を蓄電池にためて日中に消費する

 

上記のような方法で電気代の節約が期待できるのは事実ですが、そのためには深夜時間帯の電力が安くなるプランに移行する必要があります。

 

また、深夜電力が安いプランでは、日中の電気代が割高になることがほとんどです。料金体系を十分に理解しないまま蓄電池を導入すると、「想定していたより節約できない」と感じるかもしれません。

 

自家発電による節約効果を高めるためには、太陽光発電による発電量や蓄電池の能力を考慮した上で、事前にシミュレーションすることが大切です。

 

必要ない機能や大容量の蓄電池を購入した!

蓄電池にもさまざまなタイプがありますが、「高額なものほどよい」という訳ではありません。適切な蓄電池を選べなかった場合、導入コストが回収できなくなるリスクもあります。蓄電可能な容量が大きいほど費用がかかる傾向にありますが、各家庭に適した容量は発電設備の規模や電力の使用状況によって異なるためです。

 

販売会社によっては、さまざまなオプション機能を持つ製品を勧められるかもしれませんが、必要十分なシステムを購入するよう心掛けましょう。想定される発電量や、蓄電池の具体的な用途を把握することも大切です。

 

太陽光発電の買取価格を下げられてしまった!

太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで「ダブル発電」が可能になります。時間帯で変わる電気料金システムを活用し、放電のタイミングを調整することで売電収入の増加につなげる方法です。

 

一見お得な仕組みですが、2018年度以前はダブル発電に認定されると、売電単価が下がってしまうというデメリットがありました。2018年度以前に太陽光発電を設置した場合、蓄電池設置の申請に伴って買取価格が下げられてしまう可能性があることに注意が必要です。

 

しかし、2019年度以降はこのような問題も解消しています。今後導入する場合は、ダブル発電によって太陽光発電のメリットを長期にわたって期待できるでしょう。

 

補助金の申請が受理されなかった!

国や各自治体では、蓄電池の導入を促進するための補助金制度が用意されていることがあります。2020年9月現在、国による補助金の申請受付は終了していますが、各種補助金の代表的な要件は以下です。

 

・太陽光発電の規模(10kW以上など)

・蓄電池のタイプ(災害対応型・ネットワーク型など)

・設備費用の上限

 

所定の要件を満たせなかった場合は、期間内であっても補助金が受け取れません。「補助金があるから」という理由で導入した方にとっては、要件の不備によって補助金が交付されないと大きな痛手となるでしょう。

 

蓄電池のタイプや設備費用など、具体的な要件の内容は制度により異なります。さらに細かい条件を提示するケースもあるため、自治体だけでなく販売・施工会社にも相談できると安心です。

 

自宅に最適な蓄電池選びの必須知識

今後新しい蓄電池の導入を検討している方は、設備選びの難易度や関係法令について理解を深めておきましょう。太陽光発電システムとどのような関係にあるのか、併用によって得られるどのようなメリットあるのかを押さえておくことも重要です。導入後にトラブルに見舞われないよう、特に重要なポイントを4つ紹介します。

 

自宅に最適な蓄電池を選ぶことは容易ではない

蓄電池にはさまざまな種類があるため、初めて導入する方が最適な製品を選ぶのは簡単ではありません。太陽光発電の発電量や蓄電池設置目的など、以下の内容をもとに条件を決めます。

 

・家庭の電力消費量はどのくらいか

・太陽光発電の発電量はどの程度か

・余剰電力を蓄電池に全て蓄えたいか

・1日にどのくらいの電気を賄えるか

・停電時、蓄電池のみでどの程度維持できるか

 

こうした要素を反映して製品を選ぶためには、専門的な知識も必要です。太陽光発電や蓄電池に精通した会社に依頼することは、設備選びに重要だといえるでしょう。

 

蓄電池の種類や特徴を知る

家庭に適した設備や販売・施工会社を選定する前に、蓄電池の基本的な知識を身につけておくと安心です。専門的な要素が多く、種類も多岐にわたるため、無理のない範囲でリサーチするよう意識しましょう。最低限、以下のような情報を押さえておくことをおすすめします。

 

・「単機能型蓄電池」と「ハイブリッド型蓄電池」の違い

・「定格出力」と「実効容量」の違い

・「全負荷型蓄電池」と「特定負荷型蓄電池」の違い

・メーカーごとの特徴の違い

・100V対応か200V対応のどちらを選ぶか

・適切な充電時間

 

要点を理解したら、詳しい内容はプロに相談するのがおすすめです。発電量の計算などは特に難しいため、相談する上で必要な知識だけ押さえておくとよいでしょう。

 

太陽光発電システムとの関係性について理解する

太陽光パネルや蓄電池には、それぞれ重要な役割があります。機器の数は比較的少なくシンプルな構造になっているため、発電から蓄電までの基本的な流れを押さえておきましょう。以下は、一般的な太陽光発電・蓄電池併用システムにおける機器別の役割です。

太陽光発電と蓄電池を併せて導入すると、それぞれのためのパワーコンディショナが必要になることが一般的です。2台のパワーコンディショナを通すと、電気を直流から交流、交流から直流と2度変換工程を踏むため、電気のロスが生まれやすいというデメリットがあります。

 

この問題を解消するためには、パワーコンディショナをひとつにまとめられる、ハイブリッドタイプの蓄電池がおすすめです。

 

関係法令や制度について理解する

よりお得な生活を実現するためには、国や自治体が定める関係法令・制度にも注目する必要があります。導入する際のコスト負担を軽くできる補助金関係の例は以下の通りです。

 

・再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業

・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業

・災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業補助金

 

この他、固定資産税の特例措置や所得税の控除など、税制優遇措置も多数設けられています。短期間のうちに改正や廃止などがされるケースもあるため、定期的にチェックできると安心です。

 

緻密なシミュレーション無くして蓄電池は選べない

蓄電池のメリットを最大限得るためには、導入前の入念なシミュレーションが重要であると考えましょう。容量が大きければメリットも大きいだろうと選んでも、「もう少し容量の少ないタイプで十分だった……」といった結果になるケースもあります。数値的な問題だけでなく、結婚や出産などライフステージの変化も重視したいポイントです。

 

過去1年間の電気使用量と支出額

適切な蓄電池を選ぶために必要な情報は、年間を通じた電気使用の状況です。電気使用量は季節によって大きく変わるため、月別実績を割り出します。併せて電気を使用している時間帯別の量と電気料金も確認しましょう。そこから、家庭の電気使用量に合った蓄電池の容量を割り出します。

 

既設の太陽光発電システムがある場合は、発電量のデータも集めなければなりません。可能であれば数年分のデータを収集したいものですが、最低でも1年分あればよいでしょう。日照時間の長さや梅雨のシーズンなど、季節によって発電量も変動するためです。

 

過去1年間に記録された発電量と電気使用量のデータを活用して、具体的に期待できる効果をシミュレーションします。収集したデータ量が多いほど明確な数値を算出しやすく、最適な蓄電池も選びやすくなるでしょう。

 

ライフステージの変化を考慮した電気使用量

蓄電池に必要な容量を判断する上で、「いつどのくらいの電力を消費するか」も重要な要素です。例えば4人暮らしの家庭で全員が日中外出する場合、昼より夜のほうが消費量も増大します。2世代で同居したり子どもが産まれたりすると、日中の消費量が大幅に上がることもあるでしょう。

 

このように、ライフステージによって変化する生活にも注目することが大切です。数年ではなく5年、10年といった単位でシミュレーションすることで、失敗のリスク軽減にもつながります。

 

災害時に使用したい電化製品の容量と時間

地震などで停電したとき、一時的に電気を確保できるのは蓄電池の魅力です。より高い利便性を得るためには、生活状況や家に適したタイプを選ぶ必要があります。

蓄電容量と供給時間も重要な選定基準です。万が一の事態が発生しても安心して過ごせるよう、自然災害のリスクを想定した上でシミュレーションしましょう。

 

契約している電力会社の料金プラン

導入する蓄電池の選定だけでなく、契約中の電気料金プランも把握しておきたいポイントです。料金プランの内容によっては、他の電力会社やプランへ切り替えるのが望ましいケースもあります。

 

蓄電池による節約効果を正確に把握するために、契約の電気料金プランを当てはめたシミュレーションを実施しましょう。例えば、夜起きている時間が長く電気消費量が多い場合、蓄電池の容量を増やすことで買電量も抑えやすくなります。プランの変更を検討しているのであれば、候補のプラン別にシミュレーションしてもよいでしょう。

 

優秀な蓄電池の販売・施工会社の見分け方

安心して蓄電池選びや導入を進めるためには、優秀な依頼先を見つけることが大切です。非現実的なシミュレーション結果を提示したり、メリットを誇張したりする会社は避けたほうがよいでしょう。

 

補助金制度に詳しい会社や、アフターサービスが充実している会社を選ぶのもおすすめです。分かりやすい見分け方を6つピックアップし、詳しい内容を解説します。

 

蓄電池のメリットばかりを強調する会社は避ける

蓄電池には魅力的なメリットが多数ありますが、良い部分のみを挙げて購入を促すのは適切といえません。一見有益と思える情報でも、多面的に見て冷静に判断できるよう心掛けましょう。

 

特に、明らかに偽りの要素を含んだ情報や過度なメリットの提示には注意が必要です。思うような結果が得られないだけでなく、導入後に会社とのトラブルに発展するリスクもあります。メリットの強調に違和感を覚える場合は、デメリットや失敗の危険性について直接尋ねてみるとよいでしょう。

 

現実的な導入シミュレーションの提示ができる

本格的な相談に進んだ段階で、実際の数値を反映したシミュレーションを実施します。シミュレーションを作成する際は、家庭の電気使用状況など細かい部分までヒアリングされるでしょう。逆に、あまり状況を把握したといえない状況で作成を試みる業者のものは信用できません。一般的な家庭を想定して作成したものなどは論外です。

 

シミュレーション結果が提示された際は、算出の根拠とした条件も一緒に提示してもらいましょう。ライフスタイルの変化にも配慮できる会社は特に安心感が高いといえます。

 

導入リスクを明言してくれる会社は信頼できる

信頼性を判断しづらい場合は、「リスクやデメリットも明言してくれるか」に注目してみましょう。蓄電池を導入する上でどのようなリスクがあるか、失敗する可能性があるかといった情報は重要です。

 

導入の目的によって効果の感じ方も異なるため、不安な方は詳しい条件を事前に伝えておくとよいでしょう。「電気料金をできるだけ少なくしたい」「停電時に備えたい」など、目的が変わると適切な蓄電池が変わるケースもあるためです。

 

太陽光発電やオール電化との相互関係について詳しい

専門的な情報が多い蓄電池において、会社や担当者が持つ知識量は重要な判断基準といえます。技術的な部分だけでなく、効果を高めるための運用方法や節約のポイントなど、分かりやすいアドバイスを受けられると安心です。特にオール電化との組み合わせや太陽光発電との相性などにも詳しい業者であれば、その後の節電生活にも発展性が生まれます。

 

不明点を解消できるよう、気になる点や悩みも直接尋ねてみましょう。納得できる回答が得られるのであれば、運用の相談やメンテナンスの依頼なども任せやすくなります。

 

補助金事情に詳しく申請をサポートしてくれる

国や自治体の制度と深い関係のある蓄電池は、関係法令や補助金制度の知識も必要です。認識が誤っていると不利益を被る可能性もあるため、正しい知識を持つ会社を条件に探しましょう。

 

可能であれば、制度利用などに必要な手続きをサポートしてくれる会社がおすすめです。プロの視点から手続きができるため、申請が受理されなかったり、複数回の手続きが発生したりといったリスクも軽減できます。

 

保証やアフターサービスが充実している

長期間設置し続けることを前提とし、会社が提供する保証やアフターサービスもチェックしましょう。詳細は会社やプランにより異なりますが、費用の負担を感じない範囲で充実したサービスを受けられると安心です。

 

判断基準としては、「導入後も継続的に利益を実感できるか」が重要といえます。会社への信頼性に加え、精神的な安心感も考慮して選定しましょう。リベラルソリューションでは、徹底的な教育を重ねたスタッフが、高品質なサポートを実施しています。保証内容の充実化にも取り組んでいるため、蓄電池に興味がある方はぜひご相談ください。

 

まとめ

「蓄電池の導入は失敗だった……」と感じる要因は複数考えられます。購入後の後悔を避けために、具体的な失敗のパターンを把握しておきましょう。事前に知識を身につけておくだけでなく、シミュレーションの重要性を知ることも大切です。

 

蓄電池の導入に関して不安や疑問が残っている方は、ぜひリベラルソリューションへお任せください。入念なプランニングを行いながら、予算や目的に応じた設備導入をご提案します。アフターサービスとして、オンライン面談によるサポートも可能です。