太陽光発電を効率よく発電させる条件や環境要素とは?今日からできる発電効率をチェックする方法も伝授します!
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太陽光発電を効率よく発電させる条件や環境要素とは?今日からできる発電効率をチェックする方法も伝授します!
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太陽光発電を効率よく発電させる条件や環境要素とは?今日からできる発電効率をチェックする方法も伝授します!

「太陽光発電を導入するなら発電効率をできるだけ高めたい」「太陽光発電の発電効率を高める方法が詳しく知りたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

 

太陽光発電設備の発電効率を最大限に高めるためには、予め知識を持つことで対策できるものもあります。そこでこの記事では、太陽光発電設備で効率よく発電させる条件や環境要素、発電効率をチェックする方法を解説します。この記事を読めば、発電効率が高い状態を維持して、太陽光発電のメリットをより多く享受することができるでしょう。

太陽電池の発電効率を左右する要素

太陽光発電設備の発電効率には太陽の日差しの強さや日照時間などの環境要因が影響を与えます。しかしそれが実際にはどのくらい影響するのか分からない方も多いのではないでしょうか。ここでは環境要因が太陽光発電設備の発電効率に与える影響について、具体的な計算方法や数値と合わせて解説します。

再生可能エネルギーの「発電効率」

そもそも、発電効率は「変換効率」とも呼ばれ、発電するための燃料が持つエネルギーのうち、電気に変換された割合を指します。太陽光発電の場合は、太陽光パネルが太陽光エネルギーをどのくらい電気に変換できるかを表すのが一般的です。

 

メーカーが製品カタログなどで公称値として用いる発電効率は、世界共通の一定条件下で測定された変換効率を意味します。世界共通の測定条件は「STC(Standard Test Condition:基準状態)」と呼ばれ、おおまかに「温度:25℃、スペクトル:AM1.5、光強度:1000W/m2」という条件で表すことが可能です。

 

太陽光パネルは国内外のさまざまな企業が製造・販売しており、それぞれ性能は多少異なりますが、一般的に太陽光パネルのモジュール変換効率は20%前後といわれています。これは、STCにおいて太陽光エネルギーのおよそ2割が電気に変換できるという意味です。なお、再生可能エネルギーの変換効率を比較すると、下記のようになります。

 

発電方法 変換効率
太陽光発電 約20%
火力発電 約40〜60%
風力発電 約30~40%
水力発電 約80%
地熱発電 約20%
バイオマス発電 約20%

 

太陽光発電は火力発電などと比べると変換効率が低いように思われるかもしれませんが、これらを一概に比較することはできません。なぜなら、火力発電は石油・石炭・液化天然ガスなどの燃料を使って発電するのに対し、太陽光発電は太陽光という自然のエネルギーを使って発電するからです。太陽光は尽きることがないため、設備が稼働する間は数十年にわたって電気を生み出し続けます。無尽蔵の太陽光エネルギーを使って発電する太陽光発電は、長期的に見るととても効率的な発電方法といえるでしょう。

日射強度・日射量・日照時間

太陽光発電設備の発電効率には日射強度、日射量、日照時間が影響します。それぞれの違いを正確に把握しましょう。

 

日射量は一定時間の太陽光の総量、日射強度は瞬間的な太陽光の強さのことです。日射量はkWh/m2やMJ/m2、日射強度はkW/m2やMJ/m2という単位で表します。

 

日照時間は一定量の日射強度が照射された時間のことです。この日照時間は日射強度が0.12kW/m2以上あるかどうかが基準になります。

 

日射量は、日射強度に日照時間を掛け合わせることで算出可能です。1日の発電量はシステム容量、日射量、損失係数を掛け合わせたものですから、日射強度、日射量、日照時間、それぞれの数値が大きくなるように設置すれば、発電効率も上がります。

太陽光パネルの設置場所

太陽光パネルへの日射量には設置位置が影響すると言われています。発電効率を上げたい場合は、光をできるだけ多く受けることができる場所に設置しましょう。

 

日射量は屋根の向きに依存し、最も効率がよいのは真南を向いている場合です。真南からの方角の差に応じて効率は下がりますが、南東~南西の間であればその差は4%ほどなので、設置条件としては十分よいといえるでしょう。

 

設置位置による発電量の差は1日あたりで考えると僅かですが、10年、20年という単位で見ると大きな差になります。最適な設置場所は地域によって異なるため、業者を選ぶ際には全国各地で多数の導入実績のある業者を選ぶことがおすすめです。

 

さらに、発電効率を高めるには、太陽光パネルの設置角度が及ぼす影響も無視できません。一般的に、理想的な設置角度は30度といわれています。ただし、太陽が真南にきて最も高く上った際の水平線との角度、すなわち南中高度は緯度によって異なるため、設置角度は地域に合わせて適宜調整しなければなりません。北に行けば行くほど設置角度の傾斜を大きく、南に行けば行くほど小さくするのが原則です。

 

設置角度30度の発電効率を100%とすると、20度や40度の場合は約98%となります。極僅かな差ですが、中長期的に見ると無視できない差分です。太陽光パネルを設置する場合は、当該地域における設置実績があり、豊富なノウハウを持った業者を選択しましょう。

太陽光パネルの温度

発電効率を上げるためには太陽光を集めることが大切ですが、熱を集める必要はありません。太陽光パネルの温度が高いほど発電効率は良くなると勘違いされがちですが、実際にはパネルの温度が25度のときが最も発電効率が高いのです。カタログなどに掲載されている変換効率は、パネルの温度が25度の場合の数値で、それ以上や以下になると変換効率が若干落ちることを覚えておきましょう。

 

夏場には太陽光パネルの温度が70度~80度になる場合もあります。そのため、発電効率という視点では、7月や8月よりも比較的涼しく日照時間も長い5月の方が発電効率はよくなります。

 

発電効率は低下してしまうのか

太陽光発電設備そのものの期待寿命は30年で、発電効率は年月を経るほど下がると言われていました。しかし実際には、製品自体は変わらないのにも関わらず、メーカー保証が10年だったものが25年に延びているのもあり、太陽光パネルは劣化の影響をほとんど受けず、半永久的に使用可能と考えられています。

 

太陽光パネルは多くのメーカーが出力保証をしています。万が一太陽光パネルの劣化が見込まれ、一定期間に規定値を下回ったら修理や交換の相談をしてみましょう。保証期間や内容はメーカーによって異なるため、有償か無償かを含め購入前にきちんと確認するのがおすすめです。

 

太陽光発電設備は導入が開始されてからまだ歴史が浅いため、機材の耐久性などは調査が続いている最中です。中には30年以上安定して稼働している設備もあるため、導入を検討している方は業者の実績と保証内容をしっかりと確認し、業者選定を慎重に行いましょう。

 

定期的メンテナンスが必要

従来、家庭用太陽光発電はメンテナンスフリーの手軽な発電方法といわれてきました。

しかし、2017年に施行された改正FIT法(再生可能エネルギー特別措置法の一部を改正する法律)により、50kW未満の太陽光発電設備もメンテナンスが義務化されます。家庭用太陽光発電も例外ではなく、設置したあと1年後、それ以降は4年に1回保守点検を受けなければなりません。

 

法令遵守以外にも、故障の発生や発電効率の低下を防ぐ意味でも、定期メンテナンスは重要です。故障による修理費用の負担や、発電効率低下による利益の減少は大きな損失となります。定期的にメンテナンスを行うことで、これらの損失を最小限に抑えることが可能です。

 

さらに、第三者へ損害を与えるリスクについても配慮する必要があります。メンテナンスを怠り設備の不具合や老朽化を放置すると、想定外の災害を引き起こすかもしれません。例えば、整備不良の太陽光パネルが落下し、通行人が負傷してしまうケースや、汚れの付着した太陽光パネル・不具合のあるパワーコンディショナが発火するケースなどが想定されます。このようなリスクを抑えるためのも、定期的なメンテナンスは非常に重要です。

 

なお、メンテナンス費用については、定期点検が1~3万円、パワーコンディショナの交換が工事費込みで30~40万円程度となります。太陽光発電のメンテナンスには専門知識が必須で危険も伴うため、必ず専門の業者に依頼しましょう。

 

太陽光発電の発電効率をチェックする方法

太陽光発電設備の発電効率は定期的にメンテナンスしていても、故障が原因で落ちてしまうこともあるでしょう。ここで重要なのは故障にいち早く気づき、早期に対応することです。

 

そのためには日々の発電効率を正確に把握し、期待される発電量との比較を行わなければなりません。ここでは太陽光発電設備の発電効率をチェックする方法をご紹介します。

 

またこれから紹介する方法は過去実績のある業者に設置からメンテナンスまで一貫して受け持ってもらうことで、より早急に故障に気づくことができる可能性が高まります。効率を最大限に追い求めるならば、アフターサービスの充実した業者に設置を依頼しましょう。

発電量データを記録すること

発電量の計測モニターを活用すれば、太陽光発電設備の発電効率が簡単にチェックできます。設置が義務づけられているものではありませんが、オプションとして用意しているメーカーが多いでしょう。計測モニターをつけることで発電量を把握し、前年と比較するなどして劣化具合なども計ることが可能です。

 

同条件下の発電量データを比較する

発電量には環境要因が大きく影響します。そのため、発電効率をチェックする場合は、時刻や気温、天気が同じ条件のデータがあれば、期待される発電量を導くことができます。特に設置をした初年度は比較するデータがないため、こちらの方法で発電効率をチェックするのがおすすめです。

 

データは記録するだけでは意味がありません。きちんと利用して比較することで、より効率的に太陽光発電設備を活用することができます。

発電効率が極端に低下した場合

発電効率が極端に低下した場合、原因を探り対応する必要があります。メーカーの保証期間内であれば、無償で修理や交換をしてくれる場合もあるでしょう。そのためにはデータや保証書などを自分で準備しなければなりません。ここでは太陽光発電設備の発電効率が極端に下がった場合の対応方法を解説します。

設置業者に点検してもらう

発電効率が極端に下がっている場合は、設置業者に点検を依頼しましょう。太陽光パネルは屋根などの高所に設置されていることが多いため、点検には危険がともないます。専門家が見ないと見つけられない原因の可能性もあるため、点検は設置業者に任せるのがおすすめです。

 

いざというときに困らないよう、太陽光発電設備を設置するときに、発電効率が落ちた場合の連絡先を確認しておくとよいでしょう。

 

メーカー保証の適用範囲になるか確認する

設備業者による点検が終って原因が判明したら、修理内容がメーカー保証の適用範囲か、保証期間を過ぎていないかを確認しましょう。発電効率が一定水準以下まで下がっていると、無償、または安価にメーカー保証を受けられる場合があります。

 

メーカー保証を受けるには手続きが必要ですが、保証期間内であれば設置業者が申請を代行してくれることが多いでしょう。

根拠となるデータを準備する

修理内容がメーカー保証の適用範囲内で期間も問題なければ、根拠となるデータを準備しましょう。メーカーの保証を受けるときは、根拠となるデータの提示が求められます。必要なデータを提出できるよう、発電量などの記録は毎日しっかりととっておきましょう。

保証書を準備する

メーカー保証による修理を行うには、太陽光パネルやパワーコンディショナなど、故障した設備の保証書が必要です。これは太陽光発電設備の設置が完了したときに手渡されるため、なくさないよう大切に保管しておきます。万が一紛失した場合は、再発行の手続きができないかメーカーに問い合わせましょう。

 

まとめ

太陽光発電設備を設置したら、できるだけ効率的に発電させたいものです。発電効率を上げるには設置場所や角度も大切ですが、掃除などの日々のメンテナンスや発電量の記録や観察も欠かせません。

 

また設置業者の選定も発電効率に大きく影響します。故障があっても気づけない、または保証がないため修理を躊躇してしまうと大きく損してしまう可能性が高いでしょう。太陽光設備の期待寿命である30年に渡って影響することであるため、設置業者は慎重に選択しましょう。

 

リスクを最小限に抑えて太陽光設備を導入したいという方はリベラルソリューションにご相談ください。16年という業界トップの歴史を持つため、豊富な過去実績から発電効率の最大化をサポートできます。また沖縄を除いた全国に支店を持ち、故障やトラブルの際の迅速な対応にも注力しています。太陽光発電に興味をお持ちの方はお気軽にご相談ください。

 

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